大工塾ネットワーク「杢人の会」
コラム

毎回、担当の大工が日頃考えている疑問や悩みを本音で綴っていきます。

大工の本音

大工 池上算規:池上算規
池上算規


12:廃棄物は田舎の山に
32:プルトニュウムの風に吹かれて行こう

■廃棄物は田舎の山に

私の作業場のある長崎県大村市は産業廃棄物の処理場が多い所です。
ある処分場では、全国からゴミが持ち込まれ、地形が変わるほど谷を埋めてしまっています。
そのゴミは分別しないで、いろんな物が混ざっているためガスが発生し、近くの家の中の金具などが錆びるほどです。
また処分場下の湧き水は、黒色になって泡が立ち危険な重金属類が含まれて居ると思われます。
こんな状態でも地元有力者の利権がらみで、数人の住民しか声をあげられず大きな問題になっていません。

捨てられたゴミの中には住宅の解体材も含まれています。
私は大工見習いの時、トラックで住宅廃材を処分場に捨てていました。
数ヶ月で処分場の景色が変わるくらいのゴミの量を見て驚きました。
管理された処分場で、埋めるしか方法のないもので家造りをしていいのかと悩んでいました。
そんな時、大工塾に参加し、同じ考えを持つ仲間と出会い嬉しかったのを思い出します。

工務店をやめ独立してからは、土壁の家造りを続けています。
新建材を使っていないので処分場に持っていくものはありません。
不法に埋められる産業廃棄物をなくすために、職人が当たり前の時間をかけて作る家造りを続けていきたいと思います。


2009.9.3


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